ずばりテーマは”かっこいい公務員”。裏方で地味な印象が強いですが、役職や公務員になったわけは違っても、白河のために働いているのは同じです。十人十色の公務員にインタビューを行い、公務員のみなさんの新しい一面を知りました。かっこいい公務員に、会いに行きましょう!
- 経験を生かし、新たな施設をつくるー和知貴寿さん
- 行政の窓口として、市民の問題に向き合うー小林みゆきさん
- 白河をブレイクさせるために、情報発信ー佐川勇さん
経験を生かし、新たな施設をつくるー和知貴寿さん
2016年10月23日、白河市に新しい文化交流館がオープンしました。愛称は、「コミネス」。白河市役所職員で、コミネスを担当する和知さんにお話を伺いました。
できたてほやほやの「コミネス」ですが、そもそもなぜ、このような施設が作られたのですか?
一番は、旧市民会館の老朽で、新たな施設が必要になったことです。
市民の方々からの強い要望もあり、平成23年に、「白河市市民文化会館基本構想」が策定されて、コミネスの建設がスタートしました。
市民の方々からの強い要望もあり、平成23年に、「白河市市民文化会館基本構想」が策定されて、コミネスの建設がスタートしました。
なるほど…しかし、どうしてあの場所なんですか?
あそこは、市の中心でもあり、かつ、歴史的なつくりの白河駅や小峰城、また図書館があります。そういったものが立ち並ぶエリアを、「白河市の文化学術ゾーン」として整備していこうということで、あの場所になりました。
市の文化力向上に一役買ってくれそうですね!そんなコミネスを運営していく中で、文化向上のために大事にしていることがあれば教えて下さい。
ズバリ、市民参加です。友の会(ファンクラブ)会員として、出演者として、ボランティアとして、所属の団体として参加してもらうことで、交流を深めていただけたらと思っています。
これなら誰でも参加しやすいですね。僕も、いろいろな形でコミネスの活動に参加してみたくなりました。ところで、和知さんご自身は、どのような立場でコミネスに携わっているんですか?
はい、私は、白河市教育委員会文化振興課文化会館運営係(しらかわし・きょういくいいんかい・ぶんかしんこうか・ぶんかかいかんうんえいかかり)としてコミネスの運営や管理に携わっています。
教育委員会に所属しているのですね、知らなかったです!市役所の職員さんだと、異動があると思うのですが、その前は、どのようなお仕事をされていたんでしょうか。
市役所に採用されてから6年間、観光課というところでイベントの企画や開催、パンフレットづくり等を担当してきました。その後1年間、横浜市役所で保育園関係の仕事をし、白河に戻ってきて5年間、再び子ども関係の仕事をしました。
観光について6年間、子どもについて6年間、お仕事をされてきた、ということですね。その中で、いまのコミネスでの仕事に役に立っていることがあれば、教えてください。
そうですね…特に、観光課での経験は役に立っているように思います。市役所の仕事というのは、基本的に条例や法律に縛られている仕事です。ですが、観光の仕事はそうじゃないところもあります。例えば、白河をよくしていくためにはどうすればよいか?と自ら考え、提案していく。まだ開館したばかりのコミネスの仕事も、それに近い部分があり、観光課での経験が役に立っている、と思います。
以前携わっていた仕事が、他の部署でも役に立つ、ということが驚きです。和知さんの仕事への熱意がとても伝わってきました!ありがとうございました!
行政の窓口として、市民に向き合うー小林みゆきさん
続いて私達の取材に答えてくださったのは同じく白河市役所で働いている市民課戸籍係の小林みゆきさん。今回の記事中では唯一の女性で、他にも様々な課で仕事をしていた小林さん。市民課の仕事や気をつけていることを伺いました。住民の方と直接触れ合うことが多い市民課ならではの、この仕事をしていて嬉しかったことや辛かったことを聞き、小林さんの素顔に迫りました。
まず最初に、市民課の仕事について教えてください。
市役所の仕事と聞いて頭に思い浮かぶ仕事、それが市民課の仕事です。転入や転出など、住民基本台帳の届出や、出生届・死亡届などの戸籍の届出。最近はマイナンバー制度が導入され、カードの発行業務も行っています。
市民に直接かかわる仕事がとても多いのですね…小林さんのなかで、市民課の仕事で気をつけていることはありますか?
市民課はお客さまから直接話を聞くことが多いので、市民課のイメージがそのまま市役所のイメージにつながります。だからこそ、若い方から高齢の方まで説明が行き届くよう、言葉使いや声の大きさに気をつけて接客をしています。また「総合窓口」を設けて、国民健康保険や児童手当など、他の課の業務の手続きが生じた際にも、お客さまが移動せずに話を聞けるように、担当の課の職員が交代して説明するようにしています。他にも戸籍やマイナンバーなど、個人情報の管理には十分注意を払っています。
形には見えない様々な工夫があるのですね。お話を聞いていると、市民課の仕事はとても大変そうに見えるのですが、市民課で仕事をして嬉しかったことや辛かったことはありますか?
嬉しかったことは、お客さまの問題が解決したときに『ありがとう。』と言ってもらったことですね。辛かったことは、お客さまの要望をすべて叶えられないことです。お客さまが何を求めているのかをしっかり聞き、納得してもらえるように説明をしています。
この2つは、仕事の中で市民とかかわることの多い小林さんならではの気持ちかもしれませんね。郡山出身の小林さんから見た、白河市の魅力はずばりなんですか?
小峰城などの歴史を感じさるものが多くあり、提灯まつりでは市民の小さい子供から大人まで参加します。歴史や伝統、文化が根ざしているまちであることが一番の魅力だと思いますね。
なるほど。お話を聞かせていただき、ありがとうございます!
白河をブレイクさせるために、情報発信ー佐川勇さん
THE 公務員らしいスーツ姿で登場し、そのまま始まると思いきや、「広報の腕章つけたほうがいいですか?」と意外なことを尋ねられ、私たちに笑みがこぼれました。そんなユーモア満載の白河市秘書広報課広報広聴係の佐川勇さん。お仕事の内容や、なぜ公務員になったのか、さらに佐川さんが公務員になってよかった瞬間や仕事のやりがいなどを伺いました。そこには普段は聞けない佐川さんの深い想いがありました。
様々な職業のなかで、市役所職員になろうと思ったのはなぜですか?
高校生の時に職場体験で製造業の仕事をしました。その仕事では人と接したりすることが少なくて。将来仕事をするなら、人と関われる仕事、コミュニケーションをとれる仕事がいいなと思い、公務員を選びました。
確かに、公務員は人と関われる仕事のように思います。佐川さんの所属する秘書広報課広報広聴係、とても難しい名称ですが、具体的にはどんな仕事をしていますか?
広報紙の作成、白河市のPR活動、市のホームページの管理などをしています。また地元の記者と連携してイベントの取材の要請や市民の声を聞くための市政懇談会も行っています。市民と自治体の橋渡しとなる仕事です。
情報を届けたり、伝えたりする仕事が多いですね。広報の仕事で大変なことはなんですか?
毎月発行する広報紙は、物として残るので間違いがあってはいけません。校正も自分達で行うので、誤字脱字がないか、表現が適切かどうかを確認するのが大変です。
確かに、間違いがあったら大変です。それだけで、わたしには荷が重い仕事に思えます。市役所職員になってよかったなと思う瞬間はありますか?
広報紙の記事確認のためにラーメン店に行ったら『(広報紙)読んだよ。』とお客さんが店主に声をかけていました。市民の方に広報紙のことを触れてもらったときが嬉しかったです。
自分が作ったものが、実際に見てもらえたら嬉しいですよね。一方で、やってみて大変だったことはありますか?
震災後に嫁を置いて仕事に行かなければならなかったことがつらかったです。
大変なことも多いと思いますが、この仕事の「やりがい」って、なんですか?
目に見える成果があることがひとつ。その一方で、実際市役所に入ってみたら人と関わる仕事はあまりなくて、ときには草刈りしかやらないこともありました。
佐川さんがイメージしていたものとは違ったこともあった中で、支えになったものはなんですか?
成果が見えないような仕事もあるけれど、きっと白河にも、テレビ番組の「鶴瓶の家族に乾杯」にでてくる家族のような人たちがいて。どこかでその人たちの役に立っているのではないか、そう思いながら仕事をしています。
それが、佐川さんが仕事を続けるエネルギーなんですね!佐川さんが思う白河って、なんですか?また、これからやりたいことはありますか?
白河をひとことで言うと、『ブレイクする前のアーティスト』だと思います。白河にはたくさんいいものがあります。けれどそれがまだ全国的には有名ではありません。だから白河市をブレイクさせたいと思っています。(逆に)少し、ブレイクしたらいやだという気持ちもありますが…(笑)
ありがとうございました!
あさぴよ’s 取材後記
記事を読んでいただきありがとうございました。あさぴよです。いろいろな方の助けを借りながら、初めての記事を書き上げました。今、とてつもない達成感に包まれています(笑) さて今回、取材させていただいて記事を書く中で一番強く感じたのが、和知さんの「仕事に対する熱意」でした。本当に白河のために仕事をしようという想いが、お話から強く伝わってきました。自分もこのぐらい仕事に対して熱意が持てるようになりたいと…思います。
もえ’s 取材後記
公務員という仕事に誇りを持って働いている方々だと思いました。小林さんは、一つ一つ丁寧に答えている姿が凛としていて素敵でした。高校生の質問に対して真摯に答えている様子が同じ女性として、とてもかっこよかったです。佐川さんは、とても気さくな方だと思いました。私の中の公務員は寡黙そうなイメージだったので、公務員のイメージが広がりました。人との繋がりがある仕事ということで公務員の道を選んだ佐川さんの「自分のやっていることがどこがで家族のために役立っているのではないか」という前向きな考えがとてもいいなと思いました。みなさんの体験談を聞いて前よりもさらに、将来公務員になりたいと思いました。
デスクインフォメーション
今回取材に対応していただいた方の仕事に触れられる場所を紹介します。和知さんが立ち上げに携わった白河文化交流館コミネスはJR白河駅から徒歩5分。毎週末、様々な公演が行われている他、市民参加型の企画も多数!佐川さんが取材・編集を務める「広報しらかわ」は、市内各所で配布している他、ウェブからも全ページを読むことができます。